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5月18日、トヨタ自動車のエコカー減税対応 ハイブリッドカー「新型プリウス」が全貌を現した。「38q/リッタ(10・15モード)」という世界トップを誇る燃費性能と、「最安205万円」という価格設定。特にその破格のプライスは、クルマ業界関係者や一般ユーザーの度肝を抜いた。
「先代モデルの2代目よりも数十万円高い200万円台半ばになるはずというのが、業界ではほば。定説だった。まさに寝耳に水」とは関係者の弁だ。そこでささやかれているのが、2月に発売したホンダの「インサイト」が影響を与えたという説。同じく(イブリッドタイプである同車の最安グレード勁万円という戦略的な価格に危機感を募らせて、トヨタが土壇場で大胆な値下げにという説、説得力は確かにある。
インサイトは爆発的な人気ぶり。スタッフ用の販売マニュアルはインサイトと比べてプリウスがいかに優れているかということを、これでもかとばかりにアピールするもので、ホンダ関係者にとってはなかなか刺激的な内容だ。少なくとも、「長年かけて築いたシェアを脅かす強敵」として、トヨタがインサイトを意識しているのは間違いない。 エコカー減税なども追い風になっている。
205万円モデルは。得々か プリウスを細部まで目を光らせて見ていくと、広く知られた「超低燃費&低価格」と売りは全体像のあくまで一面でしかないことがよくわかる。
まず押さえておきたいのは、すべてのグレードが38qという世界トップの燃費秤能を備えているわけではないという点。
グレード3つのうち、それが当てはまるのは最安205万円のLのみとなる。
残る2つのグレードSとGは、先代モデルの最高値35・5q/fと全く同じだ。
最安グレードが買いかというと、話はそう簡単ではない。残る2つと比べて主要装備に大きな制約があるからだ。最安グレードの場合、オプション設定も含めて、メーカー純正のHDDナビやリアワイパーの装備ができない。加えて、大きな売りであるトヨタ初のソ−ラベンチレーションシステムや、世界初のタッチトレーサ上ディスプレイといった先進装備にも対応しない。
ちなみに前者は駐車中に換気して室温の上昇を抑えられる機能、後者はステアリングのスイッチで空調などを操作して、その状況をセンターメーターで確認できる機能だ。
実はこのLという最安グレードは、今回新たに用意されたもの。先代モデルはSとGだけだった。
装備を絞ったLは、いわばインサイトキラー。今まで何台も乗り継いできたようなトヨタユーザーを満足させるものではない」と手の内を明かす。
そのニーズにきちんと応えられ、台数が一番出るのは、「真ん中のグレードである220万円のS」とトヨタ系列の複数のディーラーが口をそろえる。
走りはどうか。先代モデルからの大きな変更が、1.5クラスから1.8クラスヘとアップした点。
プラットホームの最適化などの効果もあって、Mクラス並みの動力性能を持つという。
「走る、曲がる、止まる。どの面でも不満はない」
「エンジン、モーター、回生ブレーキそれぞれの切り替えがスムーズになった」
通常のガソリンエンジン車と比較しても、遜色ない仕上がりだ。完成度はかなり高い。インサイトが明らかに有利な点 価格が手ごろなハイブリッドカー、プリウスとインサイト。
どちらがいいのか。最安グレードで比べた。記事をみた。
何よりも先に知っておきたいのが、排気量の違いだ。1.8プリウスに対して、インサイトは1.3クラス。
「普通に考えれば、この差は購入候補として肩を並べることはないほど大きい。本来、2つのポジショニングは全く異なる」
「運転時に感じる力強さや広さはプリウスに軍配が上がる」
当然だろう。
インサイトは街乗りがメインユースならば、大きな欠点は見当たらない。
また、運転の取り回しやすさではインサイトのほうが優勢だ。
プリウスは3ナンバー車であるのに対して、インサイトは5ナンバー車。
また、最小回転半径はプリウス(5.2m)よりも、インサイト(5m)は20m短くて済む。
車内空間、特に後席の居住性がゆとりにやや欠ける点に目をつむれるのならばインサイトを薦められる。
肝心の燃費はプリウス実用燃費だが、トヨタ系列のディーラーによると、20km半ばではないかと。一方のインサイトは、「街乗りに限れば17、18q程度」
この差はハイブリッドシステムの違いに負うところが大きい。
プリウスはガソリンをたくさん使う発進時や、低中速時にモーターだけで走れる。そのときは電気自動車。インサイトがモーターだけで走れるシーンは、ごく限られる。
モーターはエンジンをアシストするという位置付けとなる。安全装備が充実するのは? 「ガソリン代がどれほど浮くか」という視点で燃費を気にするとき、冷静に考えたいのが年間走行距離や保有年数との兼ね合い。
「大半の人は気にしておらず、燃費、燃費という割には雰囲気で買っている印象が強い」
先はどの実用燃費を参考にすると、年間1万q走った場合、プリウスのほうがガソリン代は1年間で推定1万〜2万円程度安くなる計算。長く乗り続けるほど16万円高い車両本体価格の差は相殺されていく。だが、年間走行距離や保有年数が変われば、その計算も当然変わる。念頭に入れたい。 最後に一つ。クルマ業界関係者が、プリウスの205万円という最安価格にのけぞったのには、まだ理由がある。安全装備の横滑り防止装置とサイドエアバッグが、その最安グレードにすら標準で付いてくるからだ。いずれもインサイトはオプション設定で、計13万6500円相当と結構な額。その点だけ見ると、プリウスとインサイトの16万円の価格差はかなり縮まる。
日経トレンディ 2009年 7月号より抜粋
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